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富ヶ谷二丁目地区まちづくり推進業務

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富ヶ谷二丁目地区まちづくり推進業務

渋谷、新宿に近接するエリアに位置する富ヶ谷二丁目地区を対象に、渋谷区からの受託業務として、地区のまちづくり指針及び地区計画の策定のほか、用途地域・高度地区の変更を含め、地区の将来像を見据えた上で必要なまちづくりルールを作り上げ、都市計画決定までの一連の業務を行いました。

地域のポテンシャルの高さを活かす都市空間形成につながるための
まちづくりルール

富ヶ谷二丁目地区は、比較的古い時期より形成された住宅地ですが、東海大学代々木キャンパスが所在しており、また近年オフィスの立地や、住宅のマンションへの建替え等、地区内では若い年代の関係人口が大きく増えつつあり、活力・ポテンシャルともに非常に高いエリアとなっています。
一方で、このような状況にありながら、地区において指定されている都市計画は、低層・戸建て住宅地を想定したかなり厳しいもののままとなっていることから、空間利用のニーズに対しては乖離が大きい状態となっています。

この状況を解消し、地区のポテンシャルの高さを大いに発揮出来るようにしていくまちづくりルール
として、

① 更新時期を迎えつつある東海大学代々木キャンパスのエリアにおいては、キャンパス更新にあたって制約となっていた用途地域等を変更することで、キャンパスの立地継続可能化を図り、「知」の部分も有する拠点として地域活力の維持向上につなげる

② 居住等に対するニーズの高さに対応し、これまで低層・戸建て住宅地向けとして厳しい条件となっていた高さ制限等については緩和を行い、また密集解消等のための壁面後退や敷地面積の最低限度等を盛り込んだ地区計画と合わせ、良好な都市型住宅を誘導していくためのルールの導入

等を軸として定めることで、地区の活力・ポテンシャルを更に高めていくための後押しが出来るまちづくりのルールに変更させていきました。

このように、地域における土地利用等のニーズが高まっているにもかかわらず、都市計画がそれに対応できていないミスマッチの状況で、せっかくの地域の活力・ポテンシャルを削ぐこととなっているエリアは、大都市圏を中心に非常に多く存在しているものと考えられます。この富ヶ谷二丁目地区での手法は、今後そうしたエリアの都市空間形成を行っていくためのまちづくりルールのあり方として、1つの参考になり得るものと捉えています。